社会で求められている力とは、どのようなものでしょうか?
どんなに学力があっても、主体性や協調性がなかったら、社会で仕事をしていくことは難しいですよね?
主体性や協調性などの「心の力(心のあり方・人間性)」は、教育経済学では「非認知スキル」と呼ばれています。
非認知スキルの例としては、下記のようなものがあります。
「自己認識、意欲(好奇心)、チャレンジ精神、誠実さ、自己肯定感、自己効力感、責任感、忍耐力、勤勉性、自制心、主体性、やり抜く力、思いやりの心、協調性、社会性」
ちなみに、認知スキルは、IQや学力などを指します。
いわゆる「英才教育」で育てる力は認知スキルの項目と言われています。
(1)非認知スキル(心)を育てるメリット
・子供の幸福度を高める!!
・子供の将来の成功度を高める!!
(詳細は別ページで)
(2)幼少期から非認知スキルを育てた方が良い理由
・非認知スキル(心)は幼少期のうちが育てやすい。
・非認知スキル(心)は環境(教育経験)で大きく育てられる。
ノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授によると、40年間の追跡調査をした結果、幼少期の教育が成人後の非認知スキル(心のあり方)を高くすることが報告されています。
また、ヘックマン教授は、非認知スキルの能力の高さは生まれつき全て決まっているのではなく、環境(教育)である程度、変えられるものであると強調しています。
(3)今後の社会で求められる力は非認知スキルなの?
日本経済団体連合会の2015年のアンケート結果から、
新卒採用時に会社は「認知スキル」が関係している項目より、
「非認知スキル」が関係している項目の方を重要視していることがわかります。
認知スキルが関係している項目の例(%は重要視している割合)
【IQや学力】
一般常識(8.0%)、学業成績(4.8%)、出身校(3.0%)
非認知スキルが関係している項目の例(%は重要視している割合)
【心の力(人間性)】
主体性(60.1%)、チャレンジ精神(54.0%)、協調性(44.4%)
「どんなに知能(認知スキル)が高くて有名な大学を卒業していても、主体性や協調性などがない人は(非認知スキルが低い人は)企業は取りたがらない」ということですね。
本ホームページでは、今後社会で必要とされる「心」の育て方を様々な角度で紹介していきます。
ぜひ、みなさまの子育てにお役立てください。
【引用・参考文献】
ジェームズ・J・ヘックマン(2015)『幼児教育の経済学』,東洋経済新報社.
中室牧子(2015)『「学力」の経済学』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.
日本経済団体連合会 2015年度 新卒採用に関するアンケート調査結果(2016年2月16日)