アドラー心理学では、幸福の3原則というものがあり、幸せは下記の3つの条件を満たす必要があると説明されています。
1. 自分を好きになる
2. 人を信頼できる
3. 自分は社会や世の中に貢献できているという実感
まずは、自分を受け入れ愛すること、そして他者を信頼すること、最後に、世の中(他者)に貢献できている感覚が幸せを感じるためには必要になってきます。
上記の幸せになるための条件を非認知スキルとの関係性の観点から、見ていきたいと思います。
1. 自分を好きになる(自己受容)
自分を好きになるためには、「自己受容」がまず大切です。
自分自身のことを『無条件』で受け入れられない人、また、ありのままの自分を肯定できない人は、なかなか幸せを感じることができません。
非認知スキルの中の「自己承認、自己受容、自己肯定感」などを育てることが大事になってきます。
2. 人を信頼できる(他者信頼)
3. 自分は社会や世の中に貢献できているという実感(他者貢献)
人は一人では幸せになることは難しいです。
他者と信頼関係を築くことで人は幸せを感じていくのです。
人を信頼するためには、他者を信頼できる「心の余裕」と、
他者と信頼関係を結びたいという気持ちを持つことが大切になってきます。
発達心理学の分野では、幼少期に保護者から「正しく愛情」を注がれなかった場合は、他者と信頼関係が結びつき難くなることがわかっています (Bowlby,1969,1973,1980, Lieberman,1977)。そのため、幼少期に保護者から愛情をたくさん注いでもらっていると、他者との信頼関係が結びつき安く育っていきます。
また、自分一人の幸せを追い求める人では無く、
自分も周りもみんなで一緒に幸せになれるために動ける人を育てたいですね。
非認知スキルの中の「思いやりの心、協調性、他者への貢献性、社会性」などを育てることが大事になってきます。
【引用・参考文献】
岸見一郎・古賀 史健(2013). 『嫌われる勇気』 ダイアモンド社
岸見一郎(1999). 『アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために』 ベスト新書
Bowlby, J. (1969), Attachment and loss, Vol. 1: Attachment. New York: Basic Books.
Bowlby, J. (1973). Attachment and loss, Vol. 2: Separation. New York: Basic Books.
Bowlby, J. (I980). Attachment and loss, Vol. 3: Loss, sadness and depression. New York:Basic Books.
Lieberman, A.F. (1977) Preschoolers' competence with peer: Relations with attachment and peer experience. Child Development, 48, 1277-1287.