スマートフォンを子守りに使う際のデメリットをお伝えします。
最近ではスマートフォン依存が低年齢化してきていると言われています。
公共の場で騒ぐ子供を静かにさせようとついスマートフォンを使ってしまう人もいらっしゃるのではないしょうか?
もし、養育者がスマートフォンに熱中して、子供と一緒にいるが、子供に無関心な態度をとり続けていたら、どうなるのでしょうか?
親が子供を見守り相互のやりとりがある場合と無い場合で、子供の好奇心と自立性に影響を及ぼした研究を紹介いたします。
ソースとエムディ(1981)によると、15ヶ月の幼児達を対象に、複数のおもちゃが置かれた環境で母親の態度が幼児達の遊び方にどのような影響を及ぼすかを検証しました。実験のため、母親を2種類のグループに分けました。
A 新聞を読み、子供との関わりを行わないグループ
B 新聞を読まず、子供が遊ぶ様子を見守り、子供からの求めに応じるグループ
上記の二つのグループを比較した結果、BのグループではAのグループと比べて、行動範囲が増えたり、おもちゃを触るなどの探索的な行動が増えたことが示されました。
【ポイント】
・上記の研究の例では、スマートフォンではなく新聞でしたが、もし保護者の方がスマートフォンに熱中して、子供とのやりとりを疎かにした場合も同じことが言えるのではないでしょうか?
・保護者がその場にいることよりも、保護者との心の通ったやりとりが、子供の探究心を伸ばすことが今回の紹介した研究が示唆していることだと思います。
【まとめ】
子供が遊んでいるときも、子供とのやりとりを大切にし、見守っておいてあげると、子供は安心していろいろなことに挑戦できるようになる。
【引用・参考文献】
Sorce J, Emde RN. Mother’s presence is not enough: Effect of emotional availability on infant exploration. Developmental Psychology. 1981;17:737–745. doi: 10.1037/0012-1649.17.6.737.